ビフォア・サンライズ + ビフォア・サンセット[PrimeVideo]
リチャード・リンクレイター監督、イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー主演の人気シリーズで既に3作品が制作されています。
1作目「〜サンライズ」の9年後に公開された「〜サンセット」では役の中の人物も同じ年月を重ねてるっていう珍しい設定の映画です。(続編の「〜ミッドナイト」ではさらに9年後)
特徴的なのは、ほとんどが主人公二人の会話で構成されているところで、その会話一つ一つがいちいち面白い。二人の後ろを流れていくウィーンやパリやギリシャで出会う人たちや街並みは、本当に風景というかそういう作りになってるんですよね。そういう意味で一種の観光映画としても観ても面白いなと思ってるんですが、やっぱり夜のウィーンの街を一緒に徘徊してる1作目は微笑ましいですよね。
ただ最初に出会った電車の中でお互いがペーパーバックの本を読んでて、それをきっかけに声をかけるんだけどセリーヌはバタイユ、ジェシーはクラウス・キンスキーの自伝を読んでるのはちょっとやりすぎというか 笑
「〜サンセット」でジェシーがサイン会をしていたパリの本屋さん(シェイクスピア・アンド・カンパニー書店)は、1920年代当時のパリの文学者のサロンな様な場所だったそうで、ジョイスの「ユリシーズ」を最初に出版しているみたいです。
以前見た時は気付かなかったけど「〜サンライズ」は音楽がフレッド・フリスなんですね。
シリーズを通して内向気質で理想主義者なジェシー(イーサン・ホーク)が基本的にあまり変わらないというか、少しずつふてぶてしくなっていく感じがとても気に入っています 笑